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Market evolution: 織物製衣類 (CN 62) — 2015–2025

はじめに

本報告書は、EUと域外国の間の織物製衣類(CN 62)の貿易動向を2015年から2025年まで分析する。対象期間中、EUの貿易赤字は拡大し、輸入数量は増加傾向にあり、特にバングラデシュやパキスタンなどアジア諸国の存在感が高まっている。一方、輸出価値は上昇しているが、数量は減少し、価格上昇が顕著である。データは 全般的な概要 を基にしている。

1. 貿易赤字の拡大と輸入依存度の高まり

EUの織物製衣類は対外貿易赤字が恒常化しており、その規模は対象期間中に拡大した。

1.1. 貿易赤字の推移

EUの貿易収支は2015年に約-187億ユーロであったが、2025年には約-227億ユーロへと拡大し、赤字幅は約21.5%増加した。この傾向は、輸入額の増加と輸出額の増加がほぼ同率であったことを示している。詳細は 全般的な概要 を参照。

1.2. 輸入依存度の急上昇

ネット輸入依存度(net import reliance)は2015年の10.9%から2025年には60.8%へと急上昇し、輸入への依存が強まっている。この指標は、EU域内の生産が減少し、域国からの輸入に大きく依存していることを示唆する。関連データは 脆弱性と自律性 で確認できる。

1.3. 輸出指向性の変化

一方で、輸出指向性(export propensity)は2015年の16.3%から2025年には174.0%へと劇的に上昇し、EUが域外への輸出を大幅に拡大させたことを示している。これは、高付加価値製品の輸出増加や、EU域内生産のシフトを反映している可能性がある。

2. 輸入元の構造変化とアジア諸国の台頭

EUの輸入相手国は多様化しつつも、アジア諸国のシェアが特に高まっている。

2.1. 主要輸入相手国の動向

2025年の輸入額上位は中国(約133億ユーロ)、バングラデシュ(約77億ユーロ)、トルコ(約34億ユーロ)となっている。特にバングラデシュとパキスタンの成長が顕著で、それぞれの輸入額は2015年比で約66%、約77%増加した。この変化は、生産コストの安さや貿易協定の影響を反映していると考えられる。詳細は 国別パートナー を参照。

2.2. 中国の存在感とバングラデシュの急成長

中国は最大の輸入相手国であるが、そのシェアは2015年比でほぼ横ばい(-1.0%)である。一方、バングラデシュの輸入額は同期間で約66.3%増加し、急速に成長している。パキスタンやベトナムも同様に高い成長率(それぞれ76.5%、49.2%)を示している。この動向は、EUのサプライチェーンが東南アジアや南アジアへシフトしていることを示唆する。

2.3. 輸出相手国の多様化

EUの輸出先では、英国が最大であるが、その割合は減少傾向にある(-29.5%)。一方、スイスやトルコ、米国への輸出は増加しており、特にトルコへの輸出は93.4%増加している。また、ロシアへの輸出は大幅に減少(-46.4%)しており、地政学的な影響が見られる。詳細は 国別報告者 を参照。

3. 価格上昇と数量の縮小傾向

輸入と輸出の両方で、価格の上昇と数量の減少という傾向が見られる。

3.1. 輸入価格の上昇と数量の増加

輸入価格は2015年の約2.19万ユーロ/トンから2025年には約2.28万ユーロ/トンへと上昇した(+4.1%)。一方、輸入数量は約165万トンから約192万トンへと増加(+16.7%)しており、需要の堅調さを示している。しかし、主要品目(例:6204女性用スーツ類)の輸入数量は2015年比で約39%増加しているが、価格は変動している。

3.2. 輸出価格の顕著な上昇と数量の減少

輸出価格は約6.18万ユーロ/トンから約8.71万ユーロ/トンへと大幅に上昇(+41.0%)しているが、輸出数量は約28万トンから約24万トンへと減少(-13.8%)している。これは、EUが高付加価値製品にシフトし、単価を上げていることを示唆する。特に、女性用衣類(6204)の輸出価格は約2.45倍に上昇している。

3.3. 品目別の価格・数量動向

主要品目を見ると、輸入では6204(女性用スーツ類)が数量・価値ともに最大で、2015年比で輸入数量は約39%増加したが、価格は小幅な上昇にとどまっている。一方、輸出では6204の輸出数量が減少する中、価格が大幅に上昇している。詳細は 品目別内訳 を参照。

おわりに

EUの織物製衣類貿易は、2015年から2025年にかけて貿易赤字の拡大、輸入依存度の高まり、そして輸入元のアジアへのシフトという特徴が見られる。輸出は価格上昇により価値を伸ばしているが、数量は減少傾向にある。今後は、サプライチェーンの再構築や地政学的リスクの影響が注目される。EU域内の生産動向や貿易政策の変化が、このセクターにさらに影響を与える可能性がある。

Generated on 2026-08-07. Figures reflect Eurostat data at generation time and do not include later revisions.

Auto-generated: this report is meant to accelerate, but not to replace, human analysis.

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